お百度参り(おひゃくどまいり) 神社への参拝を100回くり返すことで願いを叶えるという民間に広まっている信仰の1つです。普通の参拝では成就の難しそうな切なる願いを神様に聞き入れてほしいときに行います。 その始まりは氏神神社に100日続けて参拝する「百日詣(ひゃくにちもうで)」と言われています。100日間1日も休まずお参りするのは難しく、願いによっては100日後まで待つ猶予がない場合もあります。そのため、百日詣よりも柔軟性の高い現在のお百度参りの形に変化しました。 《お百度参りの参拝の回数》100回とされていますが重要なのは回数ではなく、神仏に願いを届けたいという強い気持ちです。 何度もくり返し参拝する理由は「信仰の強さを示す」「神様と親しくなる」「お参りが身につくことで参拝に集中し、雑念のない本心が神様に届きやすくする」「1つの願いをくり返し祈る過程で自身の心と向き合う」など、様々な考え方のためです。 時間も体力も使う大変なことなので、100回参拝をくり返す過程を修行と捉える考え方もあり、自分の年齢と同じ数や自分が決めた回数で行っても大丈夫です。 始める前に神様に『○○回参拝します』と宣言するたくさん参拝したから良いというわけではなく、心を込めて参拝し、祈願成就を強く願う気持ちが肝心です。 お百度参りは、毎日連続しておこなうべきと言われることがありますが、天候や体調により難しいことはあるので無理は禁物です。もしどうしても参拝を続けられなくなった場合は、中止して1回目からやり直すか、一旦休憩を挟んで神様に参拝が途切れた理由を謝罪し途中から再開することも可能です。 神様へ願いを伝えるだけでなく、自分自身の心と向き合うことも大切なので、無理のないやり方で続けてください。
《願いごとが叶ったら》結果の報告と感謝の気持ちを伝えるために、再び参拝に出向きます。これが『お礼参り』です。やむを得ない事情がない限り、お礼参りはなるべく早いタイミングでするのが礼儀です。 お礼参りの作法は通常の参拝と同様です。《お百度参りのやり方》 ①手水舎で手や口を清める②百度石の前で一礼し、参道の端を歩いて本殿に向かう。
(参道の真ん中は神様の通り道なので避けましょう) ③鈴を鳴らしてから二礼二拍手一礼 ④百度石まで参道の端を歩いて戻るこれで1回の参拝とカウントされ、決めた回数を繰り返します。 「人目を避けて行わなければいけない」という風説もありますが、時間帯に決まりはありません。服装も普段着で問題ありません。乱れた格好や汚れた格好で行うのはダメですが、きちんとしていれば特別な服装を用意しなくても大丈夫です。